2011. 7. 29

近年、世界中で「皮膚がん」の患者数が増加しています。その原因の 1 つが、地表に多量に届くようになった「紫外線」です。
紫外線と皮膚がんの関係一紫外線の UVBが皮膚がんの原因になる
太陽光に合まれる紫外線は、その大部分がオゾン層などによって吸収されますが、一部は地表に届きます。近年、オゾン層の破壊が進み、地表に到達する紫外線の量は増えています。そのため、紫外線が主な原因で起こる皮膚がんの患者数が、世界中で増加しています。 日本も例外ではなく、国立がんセンター中央病院を受診する新規の皮膚がんの患者数は年々増え続けいるそうです。最も大きな原因は社会の高齢化ですが、紫外線量の増加も深く関係していると考えられます。
皮膚の構造
皮膚は大きく分けると、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の 3 層から成ります。表皮は厚さ0 . 2mm 以下ととても薄く、約 6 週間で新しい細胞に入れ代わります。真皮には「コラーゲン」や「エラスチン」などの線維状のたんばく質があり、肌の弾力性を保っています。また、「皮脂腺」「汗腺」「血管」「リンパ管」「神経」などが集まる、重要な組織です。そのため、紫外線が皮膚に多量に当たると、さまざまな影響が生じます。
紫外線による影響
紫外線は波長により「UVA」「UVB 」「 UVC 」の 3 種類があります。最も波長の短い UVC は、オゾン層と大気中の酸素により吸収され、地表には届きません。一方、 UVA と UVB は地表に到達し、体に悪影響を与えます。 UVB は、一部はオゾン層で吸収されるものの、残りが地表に届き、表皮の細胞にダメージを与えて、「日焼け(紫外線による急性のやけど)」や「しみ」、「皮膚がん」の原因となります。 UVA は、 UVB ほど有害ではないものの、波長が長いため真皮まで届きます。長時間浴びると、コラーゲンなどの線維が障害されて肌の弾力が失われたり、「シワ」ができるなど、皮膚の老化が早まります。これを「光老化」といいます。紫外線はこのように日焼け、しみ、皮膚がん、シワなどの光老化を引き起こします。ほかにも、皮膚にできる良性腫傷しろうせいかくかしょうの「脂漏性角化症」や、皮膚がんの前段階である「日光角化症」、「白内障」などの目の病気、「免疫機能の低下」などの原因になります。
【皮膚がんが発生する仕組み】
UVB を浴び続けることで表皮の細胞が異質化し増殖する
紫外線の影響で最も危険性が高いのは皮膚がんです。表皮をさらに詳しく見ると、外側から「有棘層」「角質層」「有棟層」「基底層」に分かれています。表皮に UVB が当たると、基底層にある「メラノサイト」という細胞が、肌を守るために「メラニン」という色素をつくり、周囲の細胞に配ります。その結果皮膚の色が濃くなり、いわゆる日焼けが起こります。メラニンは細胞の核を守る?傘)のような働きをしているといえます。しかし、メラニンで守りきれなかった細胞の核が UVB を浴び続けると、核にある DNA が障害されます。その状態が続き、 DNA の修復がうまくいかなくなると、異質な細胞ができて、増殖するようになります。これが皮膚がんです。
皮膚がんが発生しやすいタイプ
一般的に、(色白の人は皮膚がんになりやすい・といわれますが、皮膚がんのリスクは肌のタイプとも関係しています。日本人の肌のタイプは、日光に当たったときに「赤くなってあまり黒くならないタイプ」「赤くならずに黒くなるタイプ」「中間のタイプ」の 3つに分けられます。これらのうち、赤くならずに黒くなるタイプは紫外線に対する感受性が強く、少ない紫外線でも影響を受けやすいので特に注意が必要です。
紫外線を防ぐ方法1
紫外線が強い時間帯は外出をさける
紫外線のダメージを防ぐには、紫外線をできるだけ避けることが大切です。紫外線の量が特に多い時期は、初夏から夏にかけてです。 1 日のなかでは正午前後の数時間が最も多く、この間に 1 日の紫外線量の半分以上が照射されます。紫外線の強い時間帯に外出したり、スポーツをするのはできるだけ控えましょう。
紫外線を防ぐ方法2
服装や日焼け防止剤で紫外線を遮断する
また、屋外では、日陰を選んで歩くなどの工夫をしましょう。ただし、日陰といっても油断は禁物です。紫外線は、太陽から皮膚へ直接当たる「直射光」だけでなく、空気中の分子に当たって散乱する「散乱光」や、地面に反射する「反射光」にも含まれます。例えば、草地やコンクリートなどに反射する光には、直射光の約 10 %の紫外線が含まれています。これらの影響を防ぐには、服装や日焼け防止剤による対策も併せて行う必要があります。
紫外線を防ぐには、服装を工夫したり、日焼け防止剤を利用するのも効果的です。
服装
屋外に出るときは、長袖の服や長ズボンを着用し、つばの広い帽子や日傘を利用しましょう。目への悪影響を防ぐためにも、サングラスの着用をお勧めします。
日焼け防止剤
肌が露出する部分には日焼け防止剤を塗ります。皮膚に「かぶれ」などが起きないのであれば、皮膚がんを予防するためには、日ごろから紫外線を防ぐ効果が高い日焼け防止剤を使うのがお勧めです。
ただし、いくら効果が高いものでも、長時間屋外にいると汗で流れてしまったり、タオルなどで強くぬぐうと落ちてしまいます。あらかじめ多めの量を塗り、 2 - 3 時間おきに塗り直しましょう。首の後ろや耳たぶなどの塗り忘れやすい部分にもしっかり塗ります。肌が弱い人やかぶれなどが起きる人は、まれにかぶれの原因となる紫外線吸収剤を使っていない、「ノンケミカル」などと表示されたものを選ぶとよいでしょう。また、子どもは皮膚が薄く紫外線による影響を受けやすいため、子どものうちから日焼け防止剤を塗るようにしましょう。
2011. 7. 19
1. 目覚めたらまず、風の流れに沿って 窓を開けよう

睡眠中は、人の体温や汗によって、室内の温度や湿度が上がります。そこで、朝起きたら一番に窓を開けて、よどんだ空気を外に出すとともに、新鮮な空気を取り込みましょう。
このように「空気の流れ」をつくることは、涼やかな環境をつくるためのもっとも重要なポイント。室温は同じでも、風があるのとないのとでは、体感温度がまったく違います。対流をスムーズにするために、必ず家の中の2ヵ所の窓かドアを開けましょう。
南から風が吹くことが多い夏は、風が入る南向きの窓と、風が通り抜ける反対の北側の窓を開けるのがベスト。どこを開けると風が通りやすいか試してみましょう。
2. 外出時はカーテンを閉めて、熱気をシャットアウト
帰宅すると、玄関の戸を開けたとたん室内から熱気がどっと押し寄せた…という経験はありませんか?これは、日中の強い日ざしが窓ガラス越しに入り込み、温められた空気が閉めきった室内にこもっていたから。
熱が侵入するのを防ぐために、外出するときは、カーテンや雨戸を閉めましょう。このひと手間で、帰宅時の室温が大きく変わります。
3. 用事は午前中の涼しい時間にすませる
日中は猛暑でも、朝は比較的涼しく、過ごしやすいもの。
この時間帯を利用して、家事や用事を早めにすませましょう。掃除や洗濯だけでなく、昼食や夕食の下ごしらえをしておけば、暑い昼間に長時間キッチンに立たなくてすみます。
また、熱中症を防ぐためにも、買い物など屋外を出歩く用事は午前中のうちに。夏は日が長く、つい夜更かししがちですが、朝の時間を有効活用するには、「早寝早起き」の生活リズムが肝心です。
4. 日傘や帽子、扇子を持ち歩く
外出する際は、日傘や帽子などで強い日ざしを遮りましょう。
UVカット機能や断熱加工など、機能性素材を使った商品を利用すれば、さらに効率よく熱を遮断できます。日傘は、遮光率99%以上の生地を使用していることを表す遮光マークなどがついているものがおすすめです。このほか、役立つのが扇子。持ち運びがしやすく、いつでも取り出せて便利です。
5. 首の後ろを冷やす
身体を効率的にクールダウンするためのポイ卜が「首の後ろ」。太い血管が通っているめ、集中的に冷やすことによって血液の温度を下げ、さらに、冷やされた血液がめぐって体全体のほてりを鎮めることができます。
ぬらしたタオルを冷蔵庫で冷やして首に巻くのはもちろん、外出時に冷たいペットボトルを携帯すれば、首の後ろに当てられるうえ、水分補給もできて一石二鳥。
また冷却シートなど、手軽に使える市販のグッズも上手に利用しましょう。
6. すだれやよしずで日差しを防ごう

日本で古くから使われていたすだれやよしずは、日ざしをカットしつつも、風は通すすぐれもの。すだれは、窓の内側にかける方法と外側にかける方法がありますが、後者のほうが熱を遮る効果が高くなります。よしずは、軒下やベランダに立てかけるだけなので、取りつける手間がなく簡単。ホームセンターなどで、窓の高さより2~3割長いサイズを購入
するといいでしょう。窓からの熱を遮断する方法としては、ベランダなどで植物を育てる「緑のカーテン」も有効。つる性のゴーヤーや朝顔、へちまなどが適しています。
7. 扇風機を使うなら「プラス濡れタオル」が最高に涼しい
「暑くてもう我慢できない!」というときにおすすめなのがこれ。フェイスタオルをぬらして、水がしたたり落ちない程度に絞ります。これを洋服の上から肩にかけ、風がタオルヘ直接当たるように扇風機を回して。タオルの水分が蒸発するとともに首周辺の熱を奪い、涼やか度満点。 クーラーをつける前にぜひお試しを。涼んだあとは、風邪を
ひかないよう、ぬれたところを拭いて着替えましょう。
8. 頭とわきの下を冷やす
頭寒足熱という言葉をよく聞きますが、寝る前もこの状態をキープするのが理想的。体温を下げる働きを促して、寝つきをスムーズにします。頭を涼しくするには、風邪をひいたときなどに使う氷枕をタオルに包んで頭の下に。ひんやり感を味わえる、特殊素材を
使用した枕カバーなども発売されています。この他、太い血管が通っているわきの下も、集中的に冷やしたいポイント。ハンカチにくるんだ保冷剤をはさむとよいでしょう。市販の冷却シートを利用すれば、腕を動かしたときもずれにくいので便利。
9. 日が沈んでから「打ち水」を
日本で古くから行われている「打ち水」も、気化熱によって涼やか効果が高まります。ただし、日中の熱くなった地面に水をかけると、勢いよく蒸発して周囲の湿度が上がり、かえって蒸し暑く感じることも。日の出が早い夏は、午前中でも日ざしがあるため、日が沈んだ夕方から夜の時間帯に行うのがベストです。
打ち水をする場所は、庭やベランダ、玄関先、周囲の道路など。家の壁に直接かけるのも効果的です。